2024年以降、X(旧Twitter)ではコンテンツ審査の自動化が強化され、アカウントの凍結が増加しています。
メンズエステ業界も例外ではなく、健全な情報発信であっても誤認凍結されるケースが確認されています。
当サイトが運営する「メンズエステ経営ナビ編集部」のX(旧Twitter)アカウントも、先日突然凍結されてしまいました。
現在凍結は解除されていますが、誤判定による凍結は現在のX(旧Twitter)では珍しくありません。
今回の経験を通して本記事では、実際に発生した凍結〜復旧までの事例を基に、原因分析・対応方法・予防策を整理します。
Xアカウントが凍結するとどうなる？
X(旧Twitter)アカウントが凍結されると、ユーザーは通常利用ができなくなり、以下の機能が全面的または段階的に停止します。
凍結には数種類ありますが、多くのケースでは以下の状態に該当します。
| 機能 | 状態 |
|---|---|
| 投稿（ポスト） | 不可 |
| DM送受信 | 不可 |
| 他ユーザーの投稿への返信・引用 | 不可 |
| いいね・リポスト・フォローなどの操作 | 不可 |
| プロフィール変更・設定操作 | 一部不可 |
| Xプレミアムなどサブスクリプション操作 | 凍結中は不可（要注意） |
表示上の変化
- 他ユーザーからアカウントは「凍結されています」と表示される
- 投稿は閲覧可能な場合と、全投稿非公開扱いになる場合がある
- プロフィール文章・画像は残っているが編集不可
※凍結種別により差異あり
アルゴリズム上の影響
凍結期間が長引くと、以下のリスクがあります。
- 検索結果への表示が低下
- 過去の投稿の表示優先度が下がる
- 解除後もエンゲージメント回復に時間がかかる
特にビジネス用途のアカウントでは、運用再開後の集客力低下が懸念されます。
凍結後にXプレミアムの解約はできる？
特に注意してほしいのが、Xプレミアムに課金をしている場合です。
凍結後は「Xプレミアム」の設定画面にアクセスができなくなり、課金停止・契約方法変更・解約操作などを一切行うことができませんでした。
そのため、凍結されていても決済は継続し、アカウントが使用できなかった1ヶ月分の課金も発生しました。
今回のケースでは凍結が解除されたため良かったものの、持続的に凍結が解除されず、何ヶ月も課金だけが発生してしまうというケースも有り得るでしょう。
これは、同業者にとって大きなリスクとなり得ます。
凍結の原因は？
凍結時、X(旧Twitter)側から事前の警告や具体的理由は提示されませんでした。
アカウントを開くと下記の文言が記載されておりました。
また、異議申し立て後には、メールにて以下の文面が通知されました。
「違法な行動や規制対象の行動を禁止するルールに違反しています。」
しかし、「どの投稿・どの操作が該当するのか」など、詳細は開示されませんでした。
最終的に凍結解除通知では、
「サポートチームがお客様のアカウントを確認いたしましたが、誤りがあったようです。違反は確認されておらず、アカウントの機能を完全に復旧いたしました。」
との連絡があり、明確に運営側が誤凍結であったことを認めています。
特に2024年以降、プラットフォーム全体で性的コンテンツ・風俗勧誘対策が強化されているため、健全な運用をしていても判断が厳しくなっています。
なぜ凍結が起きたのか（考察）
今回の解除通知には、「違反は確認されなかった」と明記されています。
つまり、今回の凍結理由はポリシー違反ではなく、自動判定による誤凍結であると考えられます。
特に次の要素が強く関連した可能性があります。
推測される誤認要素
| 要素 | 誤判定の理由 |
|---|---|
| 「メンズエステ」という業界名 | AIが風俗・成人カテゴリと誤認しやすい |
| 採用・給与・施術ワード | 他ジャンル(特殊風俗等)とキーワード一致 |
| サイト記事紹介投稿 | 自動化・スパムに誤認の可能性あり |
| 業界イメージ | 実態よりプラットフォーム側の印象・単語判定が強く影響 |
明確な理由が提示されなかったため、真因は不明ですが、上記が誤認要素と推測されます。
凍結後に行った対応
凍結後すぐに、異議申し立てフォームから異議申し立てを行いました。
異議申し立てには、以下の点を明確に記載しました。
- 性サービスや違法行為を助長をしておらず、禁止の立場を明確に発信していること
- X(旧Twitter)のポリシーに抵触する可能性のある画像や動画を投稿していないこと
- ガイドラインに従っていること
X(旧Twitter)は返信がない場合でも審査を継続しているため、返信がなくても諦めずに待つことが重要です。
メンズエステ経営ナビ編集部のアカウントでは、計3回異議申し立てを行いました。
今後同じ事が起きないための対策
X(旧Twitter)アカウントの凍結リスクを軽減し、トラブル発生時の影響を最小化するためには、日頃からの運用管理と、トラブル時に迅速に対応できる仕組みづくりが重要です。
以下では、ビジネス運用者が実施すべき対策を整理します。
ガイドラインの把握と安全領域の確認
X(旧Twitter)のポリシーは定期的に更新され、特に以下の領域はチェック対象となりやすいとされています。
- 過度な宣伝行為・商材誘導リンク
- API利用や自動投稿ツールの多用
- アダルト／グレー領域の文脈含む表現
- なりすまし・サービス名表記ルール違反
- フォロー／アンフォローの急増・スパム挙動
明確に違反とならない場合でも、アルゴリズムの誤検知により凍結が発生することがあるため、表現や投稿内容のトーンを慎重に設計する必要があります。
投稿ルール・運用基準の明文化
企業アカウントや運用チームでは、以下の基準を策定しておくことで、担当者間での誤認識や投稿ミスを防げます。
| 項目 | 内容例 |
|---|---|
| NG表現 | 過激・性的表現／強引な誘導文言／誤解を招く表現 |
| 投稿画像 | 性的・露出・過激な画像の投稿を避ける |
| 投稿頻度 | 連投しすぎない |
| 外部リンク | 必要な場合のみ・短縮URLの使いすぎを避ける |
特に業種によっては通常投稿でも規制対象と判断される可能性があるため、内容には細心の注意を払って投稿するようにしましょう。
まとめ
今回の凍結解除を通して感じたのは、今後SNSを使う経営者にとって「正しく発信しているかどうか」と同時に「誤認されない工夫」も必要になる時代だということです。
メンズエステ業界では、2024年以降X(旧Twitter)凍結が多発しています。
だからこそ、この経験を共有することで、同じ問題に悩む経営者の助けになれば幸いです。
