儲かりやすいビジネスと言われているメンズエステ経営。
とはいえ、開業には少なくない時間やお金が必要となるため、開業を検討している方の中には“本当に儲かるのか”不安に思う方もいるでしょう。
本記事ではメンズエステ経営者の具体的な年収目安をはじめ、より儲かるための経営のポイントなどを解説しています。
メンズエステ開業で高収入を実現したい方はもちろん、「もっと年収を上げたい」と考えている経営者の方はぜひ参考にしてみてください。
なぜメンズエステ経営は儲かりやすいのか?
メンズエステ経営が儲かりやすいと言われている理由は、大きく分けて以下の3つです。
・客単価が高く利益を出しやすい
・他業種と比べて初期費用がかからない
・メンズエステの市場規模が増大傾向
本章ではそれぞれの理由について詳しく解説します。
客単価が高く利益を出しやすい
メンズエステ店は他業種と比べると客単価が高く利益が出しやすいというのが、メンズエステ経営が儲かると言われている理由のひとつです。
メンズエステの利用料金は、相場で90分コース約12,000~19,000円と他のサービス業と比べると割高な傾向。
サービスの提供にかかるコストは、セラピスト1人あたりの人件費と消耗品の費用だけです。
サービス形態が似ている一般的な大手マッサージチェーン店の料金が60分4,000円程度であることを踏まえると、かなり割高な料金設定でしょう。
メンズエステのサービス料金はマッサージの他にも、コンセプト・施術着・女性セラピストなどさまざまな付加価値を考慮して値段を決められます。
そのため他の業種と比べると客単価が高い傾向にあり、利益率も高く儲かりやすいと言われています。
他業種と比べて初期費用がかからない
メンズエステは実店舗型の他業種と比べると、初期費用がかからないというメリットがあります。
開業資金は100万円~200万円と言われており、少額で始められて資金を回収しやすいことも儲かると言われている理由です。
メンズエステ店を営業するにあたって必要となる設備は、一般家庭で見られるような家具やサービスに使う消耗品のみ。
加えて、施術を行うルームの維持費が主なランニングコストとなります。
そのため女性向けのエステ店や飲食店などに比べると、開業にかかる初期費用は安価な傾向です。
より具体的な開業資金の目安や開業費用を抑えるコツが知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
メンズエステの市場規模が増大傾向
儲かるとされている理由に、メンズエステの市場規模の推移が挙げられます。
エステ業界の市場規模がマイナス推移である一方、メンズエステの市場規模は増大傾向です。
メンズエステユーザーが増えたのは、コロナ禍の影響で健康や美意識に目を向ける男性が増えたことに起因していると言われています。
今後もメンズエステ需要は高まっていくと予想できるため、ビジネスチャンスがあり儲かりやすいと考えられるわけです。
こちらの記事では、表やグラフを使ってメンズエステの市場規模の推移を解説しています。市場規模について詳しく知りたい方はぜひご一読ください。
メンズエステ経営者の年収はいくら?
下記のランニングコストを前提に、実際にメンズエステ経営者の年収を考えてみましょう。
ランニングコストの例 | |
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家賃 | 25万円 |
光熱費 | 3万円 |
備品代 | 3万円 |
広告費 | 10万円 |
HP運用費 | 1万円 |
人件費 | 110万円 |
各費用は契約先や店舗の規模などによって変動しますが、おおよその目安としてランニングコストは152万円です。
メンズエステ経営において人件費は売上の50%が目安とされているため、人件費の110万円から逆算して考えると売上は220万円となります。
年収の例 | |
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ランニングコスト | 152万円 |
売上 | 220万円 |
利益 | 68万円 |
年収 | 816万円 |
売上からランニングコストを引くと月間の利益が68万円、12ヶ月分で計算するとメンズエステ経営者の年収は816万円となります。
ただしランニングコストの例にある項目を見れば分かる通り、固定費や変動費によって年収は大きく変わります。
そのため目安としては、500万円から~1,000万円程度の幅をみておくと良いでしょう。
またフランチャイズで開業する場合については、ランニングコストに別途ロイヤリティがかかります。
フランチャイズ費用がかかる分メリットもありますので、気になる方はこちらの記事を確認してみてください。
年収を上げる方法
経営者が年収を上げるには、店舗の利益を上げなければなりません。
本章では、メンズエステ店の利益率改善に繋がる方法を5つ紹介します。
ぜひ自店で取り入れられるか検討してみてください。
リピーターを獲得して売上を増やす
利益率を上げるには、当然ですが売上を増やすことも大切です。
そして売上を増やすのに効果的なのは、リピーター獲得に注力すること。
もちろん新規獲得も怠ってはいけませんが、「売上の8割は全顧客の2割が生み出している」という法則があるほど常連客の存在が売上に影響します。
さらに新規顧客を獲得するのにかかるコストは、既存顧客の維持にかかるコストと比べると5倍にもおよぶと言われています。
そのため効率的に売上を高めたいなら、リピーターの獲得に重点を置くべきです。
新規顧客の獲得ばかりにコストをかけているなら、あらためて見直してみると良いでしょう。
メンズエステ店のリピーターを増やす具体的な方法については、こちらの記事で解説しています。
オーナー兼セラピストになり人件費を削減する
もし自分が女性であれば、オーナー兼セラピストとして働くことで人件費を削減できます。
業務の負担は大きくなりますが、ランニングコストが抑えられて利益が増えるため収入を上げられます。
セラピストとして働くにあたって取得しなければならない資格等もないため、講習を受ければすぐにでも働けるでしょう。
ただし経営がおろそかになってしまっては本末転倒なので、リソース配分を考慮して検討してみてください。
SNSを上手く活用して集客・求人のコストを抑える
メンズエステにおいて集客や求人は非常に重要で、継続的にコストをかけて取り組む必要があります。
そこで少しでもランニングコストを抑える方法として、SNSを活用して集客・求人に取り組むのがおすすめです。
広告掲載とは違いSNS運用は費用がかからないうえに、店舗だけでなくセラピスト個人を窓口としての集客が可能です。
また拡散力が高かったりメンズエステとユーザー層が合致していたりと、集客や求人をするのにもってこい。
実際に、SNSアカウントを開設して運用しているメンズエステ店やセラピストも数多く見られます。
うまく活用できれば、集客・求人費用を抑えて利益を上げられるでしょう。
ただしSNS運用で成果を出すのは簡単ではありません。運用のポイントやコツについてはこちらの記事で紹介しているので、それぞれ参考にしてみてください。
セラピスト・店舗数を増やす
もし経営は黒字だが対応顧客数が限られていて売上が伸び悩んでいるならば、セラピストや店舗数を増やすことを検討してみると良いでしょう。
店舗の規模やスタッフの人数によって、1日に接客できる顧客の数にはどうしても限りがあります。
集客できているのにお店側のリソース不足が理由でお客様が利用できていないとしたら、売上を上げる余地があると考えられるでしょう。
セラピストを新しく雇ったり店舗数を拡大して1日の対応可能人数を増やせれば、現状より売上を上げられる可能性が高まるはずです。
フランチャイズ展開
経営が好調で複数店舗展開にも成功しているなら、次に売上を上げるためのステップとしてフランチャイズ展開を検討してみてください。
知名度が高く実績があるメンズエステ店ブランドとして広く認知されているなら、加盟希望者が集まるはずです。
フランチャイズ展開には自店の価値を高める段階が必要となりますが、全国に展開できるため成功すれば大幅な売上の向上が見込めるでしょう。
高収入なメンズエステ経営者の特徴
メンズエステ経営が儲かりやすいからと言って、必ずしも高収入を得られるとは限りません。
安易な考えで開業し、競合店に負けてすぐに廃業してしまうようなメンズエステ店も少なくありません。
本章ではメンズエステ経営で高収入を得ている人の特徴を紹介するので、自分に適性がありそうか確認してみてください。
勉強家・努力家
メンズエステ経営で成功するにあたって、勉強家や努力家であることはひとつの適性と言えます。
経営者は店舗運営にあたって、市場や競合の調査をしたり集客・求人面で施策を検討したりなど幅広い課題と日々向き合っていかなければいけません。
そして競合に勝ち売上を上げて高収入を得るには、経営面で必要と幅広い知識の収集やとかなりの行動量が必要です。
そのため勉強家・努力家は経営者の適性があり、成功しやすい傾向にあります。
20代・30代とコミュニケーションが取れる
メンズエステ経営において、セラピストのメイン層である20代~30代と円滑にコミュニケーションが取れるのは大きな強みになります。
なぜならコミュニケーションに長けているオーナーは信頼を得やすく、スタッフの定着率向上やモチベーションに繋がるからです。
実際にセラピストと世代が離れた高齢の経営者が運営するようなお店では、人材が離れていくケースが多いと言います。
人材が定着すれば求人費用の削減にも繋がるし、ノウハウが蓄積してサービスの質が向上してリピーター獲得に繋がります。
20代・30代の人とコミュニケーションが上手くできるというのは、成功するメンズエステ経営者の特徴のひとつです。
従業員に愛がある
メンズエステ経営では、オーナーが従業員に愛(関心)があるかも大切な素養です。
従業員思いの経営者は目線を合わせてやりがいや働きやすい職場をつくれたり、抱えている不安や悩みごとなどに気づいたりできます。
そのため従業員が定着しやすいお店になる傾向にあり、前述したようにサービスの質向上によるリピーターの獲得や採用コストの削減に繋がる可能性が高いです。
店舗が増え飽和状態とも言われているメンズエステ業界では、人材確保は重要な課題でありコストもかかります。
それだけに定着率が高いお店がつくれるというのは、かなりの強みになるわけです。
また従業員の定着率向上には、顧客管理も有効です。具体的な理由や方法についてはこちらの記事をご覧ください。
メンズエステ経営で高収入を目指すために重要なポイント
メンズエステ経営で成功するには、開業段階から戦略を考えておくことも必要です。
高収入を目指すためにも重要なポイントを解説するので、開業を検討している方はぜひ確認してみてください。
立地
メンズエステ経営で売上を伸ばして高収入を稼げるかは、立地選定も関係します。
当然ですが、人流が少ない地域と人が集まりやすい繁華街では集客の難易度が全く違います。
立地選定を誤ってしまったことで廃業してしまったというメンズエステ店もあるほど、開業するエリアは重要です。
集客しやすい立地を選定するためにも、ターゲット層が多く訪れるかどうかはしっかり調査しておきましょう。
より詳細な立地選定の考え方やおすすめエリアについては下記の記事でまとめています。
コンセプト
お店のコンセプトは、メンズエステの経営に大きく影響する要素のひとつです。
前述したようにメンズエステ店の店舗数は飽和状態と言われているほど多く、顧客に選ばれるためには競合店との差別化が必要不可欠。
他店にない独自性のあるコンセプトを設けられれば、唯一無二の価値として顧客に訴求できます。
また店舗の独自性に価値を感じてもらえればリピーター獲得にも繋がるため、コンセプトによる差別化は非常に重要です。
安易に考えず戦略を練ることで、コンセプトが経営に良い方向に働いて高収入を目指す手助けとなるでしょう。
コンセプトの決め方やおすすめの例をこちらの記事で紹介しています。コンセプトを検討する際の参考にしてみてください。
人材教育
メンズエステ店の売上を伸ばすなら、人材教育にも力を入れなければなりません。
前述したように、メンズエステの売上にはリピーターの存在が大きく影響します。
講習を行いセラピストの接客や施術の技術を高めることは、リピーター獲得に繋がる取り組みです。
さらにリピーターが増えればセラピストも稼げるようになり、定着率向上にも期待できます。
メンズエステ経営で高収入を目指すにあたって、人材教育は必要不可欠でしょう。
メンズエステを成功に導くセラピスト研修のカリキュラムや導入方法についてはこちらの記事をご覧ください。
まとめ:メンズエステで儲かるには経営戦略が鍵
儲かりやすいと言われているメンズエステ経営者の年収は、500万〜1,000万円程度が目安です。
客単価が高かったり初期費用がかからなかったりと儲かりやすい理由を解説しましたが、開業すれば必ず高収入を得られるというわけではありません。
経営を成功させてより高収入を目指すには、入念な準備や戦略が必要です。
メンズエステの開業を検討している方やさらに年収を上げたいという経営者の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。